人工知能(AI)の得意・不得意分野と人間にしかできないこと
人工知能(Artificial Intelligence)
人工知能の登場は、果たして脅威となるのか、それとも人間にとって味方となるのか。
様々な議論がなされていますね。
私は人工知能研究者ではありませんが、自分なりに人工知能に対して感じることや、重要だと思うこと、
プラスの観点、マイナスの観点あるかと思いますが、AIが得意・不得意なことなどを整理しておこうと思います。
※不適切な内容になっていれば、ぜひご指摘ください
人工知能がこれだけ話題を集めたきっかけは何だ?
いつ、どのタイミングから人工知能の話題が世間で注目されるようになったのでしょう。
期待されては少し世間から見放され冬の時代を迎えるという幾度かの人工知能ブームを繰り返し、今のタイミングは第4次人工知能ブームとも言われています。
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話を戻して、いつどのタイミングでAIブームが来たのかと考えると
やっぱり2016年の3月にGoogle傘下のDeepMindが開発した囲碁AIのAlpha碁が韓国のイ・セドル氏を破ったというものでしょう。
知のゲームの最先端と言われる囲碁というゲームで人間に勝利した背景には、
コンピュータの学習方式が進化したことが挙げられます。
「ディープ・ラーニング(Deep Learning)」
この言葉とともに世間を賑やかし、確実にAI時代へシフトチェンジさせたタイミングだと思います。
(2017年追記)
そして、ディープラーニングの技術もどんどん進化しているようで、アルファGoを進化させたアルファ碁ゼロが登場しました。
人間を破ったアルファ碁をアルファ碁ゼロが50戦50勝したという事実。
人工知能の知能って一体何だ?
人工知能というくらいなので、”知能”を人工的にしたものということはイメージしやすいですが、そもそも知能って一体何でしょうか。
私の知人の中でAIコンサルをやっている友人がいるのですが、
知能というものを明確に規定はできないと言うのをおっしゃっていて
へぇそうなんだと感じたことを覚えています。
つまり、
知能が定義できないから人工知能そのものが定義できない
人工知能研究者の中でも明確な規定ができていない(する意味がない?)そうで
広義な意味を含んでいるような印象ですね。
一部では、人間のやっていることを全てAIがやれるというような間違った解釈をしているケースもあるようですが
ただ、
人間の機能の一部を代替するということは間違いないそうです。
鳥そのものを人工知能で完璧にコピーすることはできないにしても
空を飛ぶという機能はドローンで対応できるし
上空からの広い視点を持たせるという機能であればカメラを搭載できるし
そんなように、完璧ではないにしろ機能を代替するというものとして考えればイメージがつきやすいのではないでしょうか。
ゲームの分野も人間に勝利したというAI。
また、様々な機能を実装できるようになったAI。
物流や生産管理は自動化され
料理レシピを覚えさせれば料理を作り
ホテルの受付などもロボットが対応し
大型ショッピングモールにもペッパーが並び
自動運転カーなども2020年東京オリンピックの目玉テクノロジーと言われるくらい
今まで、人間がやってきたことをAIがやっていくということは時代の流れですし、その流れは加速していくことは間違いないでしょうね。
AIが得意なこと
改めてAIが得意なことは一体何なのかについて整理してみたいと思います。
人間における「記憶」「判断・意思決定」で考えたらわかりやすいのではないでしょうか。
記憶
まずは「記憶」。ビッグデータと言われるように、情報化できるものは全てデータとして管理することができますし、それらがクラウドで繋がっているとイメージしてみてください。扱う情報量が格段に違うのです。
今この瞬間にもどんどん世界中のデータを集めているわけです。
人間は昨日食べたご飯すらも覚えていないくらい人間は一度覚えたとしてもすぐにわすれてしまいますよね。
記憶という分野に関してはどうしても勝ち目がないのは誰の目からも間違いありません。
判断・意思決定
そして「判断と意思決定」。
人間は簡単な計算であっても数百回数千回と繰り返していれば必ずミスが起きます。しかし、コンピュータはと言うとプログラミング通りに実行する。
つまり、誤った判断をしないということが言えます。
AIだけでなくコンピュータは過去が基準。
過去の延長線上に答えを導き出します。
つまり、因果につかまれる。
0か1
aだったらb
こういうパターンのときはこう返す
そして、人間が過去の経験や体験から意思決定するのに比べ、膨大な情報から発生しうる確率などを想定してもっとも確率の高いものを選択するということが可能です。
別の表現をすれば、人間が到底扱えないくらいの大量のデータを仕分けたり、そこから人間が意図していないようなパターンや因果を導き出すことも可能になっていくということですね。
未来予測が優れていると言われるのもこの所以からではないでしょうか。
AIが不得意・苦手なこと
一方で苦手なことは、未来から物事を予測したり、今までに前例のないことをやらせること。
また、全く新しい創造性・クリエイティブを発揮することは不得意・苦手を言われています。
データが無い世界
因果を超えた世界
その世界をAIは認識することができません。
人間で言う直感の世界、悟りの世界とでも表現できるでしょうか。
時間・空間・存在の全ての因果を超えた「無」の世界、「無」の秘密
「無」から「有」を生み出す仕組みを使ってひらめきや直感、イノベーションをつくっていくこと。
人間ならではの感覚センスを磨いていく事。
それが人間にしかできないものではないかと思います。
逆に言えば、「無」を活用することが人間がやっていくべきこと。
それらを技術として誰もが論理とイメージできるようになるということは重要なことですね。
また、人間の認識をバージョンアップさせる技術、それはまさに機会の学習方式が変わったディープラーニングの概念と同じ。
人間の認識にもディープーニングをしていかなければなりません。
人間とAIが共存するためには?
AIが得意なことは、人間がいくら頑張っても到底勝ち目はありません。
シンプルにAIが不得意・苦手な領域を開発・開拓していくしか道がありませんね。
AIはどんなに進化してもプログラミングから自由にはなれません。
0か1。オンかオフ。
その関係性の中で縛られる、つまり因果から抜け出すことができないのです。
人間は、因果を超えた絶対世界に到達することができる存在です。
AIを作った人間がAIに支配されるというなんて笑い話。
AIの不完全な知能も補いながら、AIを道具にしていく人間そのものの開発がこれから本当に必要になってくるのではないかと思っています。
それを可能にするまったく新しい新教育!
今の時代に一番求められているニーズなのではないでしょうか。
おすすめサイトご紹介
【追記】
2016年12月に仲間たちと特設サイトを作成しました
▶︎「無」を活用した人材がAI時代の先を牽引していくトップランナーになる!
・AI時代の本質的課題とは?
・AI時代の次の潮流とは?
・AIには絶対認識できない人間ならではの認識領域とは?
などわかりやすくまとめています。
ぜひ、ご覧ください。
他、過去の記事です