リアルタイム翻訳によって言葉の壁がなくなったら次の壁は?
技術の進化によって、さまざま壁が壊されてきました。
昨年から今年にかけて、自動翻訳という技術がどんどん進化しているのを感じます。
まず、ここまで来た技術の流れを簡単に整理してみます。
『空間の壁』
物理的な距離を考えて見たらわかりやすいかもしれません。
離れた土地へ馬を使って移動していた時代から自転車、車、電車、新幹線、飛行機と移動手段をバージョンアップしてきました。
空間を早く移動するということで、空間の壁はどんどん小さくなってきましたね。
『時間の壁』
空間の壁が小さくなったとしても時間の壁という問題が次に残ります。
その壁を解決する道具が何かを考えて見たとき、電話やスマートフォンなどがあげられるでしょうか。
空間を移動して対面しなくても、技術を使って時間の壁を突破しました。
たとえ世界の裏側にいたとしても情報のやりとりができる。これはインターネット技術によって可能になってきましたね。
『言葉の壁』
今回のテーマの中心である「言葉の壁」。
空間が離れていたとしても、時間をかけずに接触することができるようになった時代で、言葉の壁というものはどうしても解決できなかった。
それを解決する技術がどんどん世の中に広がっていっています。
会話でのリアルタイム翻訳を可能にするili(イリー)という商品もその一つ。
※過去に紹介した記事があるので引用します
Skypeの「リアルタイム翻訳」のサービスも一つ。
また、昨年YouTubeに「自動文字起こし」機能が実装されたということも当ブログで紹介しました。
多様な言語が技術によって自動翻訳がかかり、言語を習得することなく会話ができるようになってくる時代に突入しているのは間違いないでしょう。
そして、その精度やスピードは向上していくのも間違いない。
活用範囲はどんどん広がり、私たちの人間関係やコミュニケーションに革命が起きていくことは楽しみです。
「時間・空間・言葉」の壁
これらは全て科学技術の恩恵によって突破してきました。
本当に素晴らしいことでありながら、同時に次の壁を認識するための通過点にすぎないと思います。
次の壁・・・・
一体何なのか?
それは、『観点の壁』です。
どんな時代で生まれ
どんな環境で育ち
どんな家族との関係をしてきたのか
そうやって無意識深くにインストールされた、人間一人一人が持っている”観点”というもの。
個人の悩みや周囲の人との人間関係。
会社、社会、国家の問題すべて、この”観点の問題”が根深くあります。
観点の問題については、以前まとめた記事があるので是非こちらも合わせてご覧ください。
”観点の壁”というものは、科学技術では突破することができません。
人間以外の開発をするものが科学技術であり、人間の思考・感情や関係性などを変化するものではないからです。
だからこそ、人間そのものをバージョンアップさせることが必要ですし、
それは観点の問題をクリアすることから始まります。
人間の根底にある基本活動である認識行為。
この認識がバージョンアップしていく道が新たな道であると思います。