韓国の受験戦争から感じる本当の教育のあり方
私自身が仕事上韓国に行く機会も多いため、韓国の話題には敏感だったりします。
今日は、世界トップクラスの大学受験戦争と言える韓国。
日本のセンター試験の位置付けとされる試験が本日実施されるということで、少し情報をまとめておきたいと思います。
受験される人口は約60万人とのことです。
韓国の友人から聞いたこともありますが、ソウル大学とそれ以外で分けられるほど格差が大きいそうで、どの大学に入ったかということは本人にとってもその家族にとっても大きなステータスのようです。
(友人談のため、本当かどうか不明・・・)
それは、日本でも同じかもしれませんが、韓国社会ではもっと大きく、
・若者の将来が左右される
・大学入学は成功人生へのパスポート
そんなことも言われているようです。
以前、「インド人のIT業界躍進の背景にあるもの」の記事の中で、書いたものを一部引用します。
アメリカのマサチューセッツ工科大学に追いつけ追い越せで作ったと言われるインド工科大学の学生には、Googleは新卒で年収3700万を用意するという破格の条件。インド工科大学の入学は新しい人生がスタートすると言っても過言ではありません。
韓国もインドも、どの大学に入るのかということで、将来が約束される。
それは国が違っても同じなのかもしれません。
試験に向けての政府の対応
韓国政府も試験の環境づくりに非常に協力的ということを知って驚きました。
例えば、受験会場の近辺では車は徐行させることに始まり、英語のリスニングテストの際は空港での飛行機の離着陸が禁止になるそうです。
人生をかけた大勝負への本気さ、環境や周囲の人たちからのプレッシャーは半端ないように感じます。
朴大統領の様々な疑惑へのデモ行為に今後どんな影響が・・・
先日から度々ニュースで取り上げられている朴大統領の疑惑問題。
先週末のデモには韓国史上最大のデモになったそうで、120万人が参加されたと聞きました。
当然、受験前の学生たちの多くは参加していなかったとのことですが、この試験が終わった後に学生たちがどういう対応を取るのか話題になっているそうです。
特に20代30代の若い世代からの反発が強い韓国政府に対して、この60万人という学生たちが加勢したとなったとしたらどんな騒ぎになっていくのでしょうか。
週末にも大規模なデモが行われる予定があるとのことで、注意深く見て見たいと思います。
終わりに
最終学歴として自分のステータスに刻まれる出身大学というのは、社会の中で一つのステータスであることは事実です。
会社の採用側である人事は、膨大な学生の中から人を選ばないといけないので、特に測りやすい出身大学を中心に選定してしまう気持ちも十分理解できます。
でも、本当にその人の能力ややる気、モチベーション、自発性、社会性、チームプレー能力を図るための尺度はもっと違うものであってほしいなというのが個人的な意見ですね。
反対意見も出てくるとは思いますが、大学に入るために必要なのは、一言で言ってしまえば暗記力。
正直どれだけ暗記できるのかにかかっているのかなとも思ったりもします。
教育そのもののあり方が変化していかなければならないと思いますし、新しい教育の形を作っていきたいなと思います。
何かを暗記するという教育の前に、人間の本質深いあり方教育。
人間はなぜ生まれて、何のために生き、どこに向かって行くのか?
人間とは何なのかという本質深いあり方教育がベースになった上での、様々な学術を学んで行くという構造にしていく必要があると思います。