キングダム漫画解析【ライバル編】"お互いを高め合うライバルの存在" ※ネタバレ注意
キングダム漫画解析シリーズ。
『キングダム』は原泰久によって現在も連載が続いている漫画です。
以下、Wikipediaよりあらすじの概要を簡単に紹介します。
中国の春秋戦国時代を舞台に、大将軍を目指す少年・信と後の始皇帝となる秦国の王・政の活躍を中心に、戦乱の世を描く。
今回は、【ライバル編】と題しまして、仲間でありながらお互いに学び、刺激しあい、たまには傷つけ合いながらも成長し合うライバルの存在について整理したいと思います。
キングダムの中でもライバルについて様々な関係を取り上げることができると思いますが、ライバルというキーワードで整理するならやっぱりこの面々でしょう。
主人公の信を含め、秦国の中で将軍を目指す若き三人の隊長たち。
・飛信隊の信
・玉鳳隊の王賁
・楽華隊の蒙恬
独立遊軍である特殊三百人隊として活躍する頃からお互いに刺激しあい、千人将、三千人将と昇格して将軍を目指す姿が描かれています。
そして、ゆくゆくはいずれ復活する?であろう秦国の六代将軍の席を我こそはと狙い、 それぞれ"天下の大将軍"を目指していきます。
(©原泰久/集英社 第41巻より抜粋)
そして、このライバルの存在について、蒙恬の祖父である蒙驁将軍より直接金言として言い渡されるシーンは特に感慨深いですね。
「手を取り合う必要はない」
「時には対立するのも結構」
「ただ三人が意識しあい共に登ってゆけばその関係は必ず大きな力を生む」
(©原泰久/集英社 第34巻より抜粋)
また、普段は相容れない3人であっても、秦国の人間として手を組んで敵を撃つシーンも描かれています。
例えば、対魏の山陽での戦いの際に、敵将軍の輪虎を討ち取るために三隊が連携するシーンです。
(©原泰久/集英社 第20巻より抜粋)
こうやって、時には罵声を言いながらも刺激しあい、必要に応じて同じ秦国の仲間として手を取り合う、こんなライバルの存在が成長の助けとなるのでしょう。
また、このライバルという存在について他にいくつか取り上げるとすれば、
秦国国王の政と王弟の成蟜もライバル関係と言えるでしょう。
そして、羌瘣と羌象も伝説の刺客一族「蚩尤」の後継候補となるためにずっと一緒になって育てられたライバルとも言えます。
敵国の楚国の同世代の将軍を目指す若者たちの姿など、色んな形でライバルという存在が描かれています。
かつて中華をまたにかけて暴れまわった秦国では昭王時代の六代将軍と呼ばれる六人の大将軍たち、趙軍では三大天、魏軍では魏火龍七師なども同様の存在でしょう。
相手を通して成長する
キングダムの世界でも現代においても、このライバルという存在は成長するために非常に重要な存在になってきます。
もっとも分かりやすいのが、学校の同級生や会社の同期でしょうか。
年代も同じ、タイミングも同じ時期に一緒にスタートを切ったからこそ、お互いに刺激しあって共に成長していくことができますね。
相手が存在するからいい意味で比較ができ、良いところ悪いところ補うところなどがより明確に見えてきます。
変化スピードなどは個々バラバラですが、共に変化成長するためのライバルという存在を自らセッティングすることで、より高みへ行くことができるのではないかとおもいます。
(漫画「キングダム」についてはこちら)