バーチャルリアリティー(VR)は脳科学に裏付けされた脳の錯覚を逆利用したもの
バーチャルリアリティー元年と言われる今年2016年。
ソニーからもPlaystationVRが今秋に発売されるなど、注目を集めていますね。
最近、VRに関する番組なども増えてきたなと実感しますが、VR元年の2016年後半でどんな変化が起きていくのか非常に楽しみです。
先日たまたま目にしたVR関連の番組でコメントされていたことについて、少し整理しておきたいなと思い今日は記事としてまとめてみました。
(参考番組)
バーチャルリアリティーは、その名の通り仮想現実(Virtual Reality)で実態はありません。
ヘッドマウントディスプレイを付けて人間が360度映像を見ることによって、あたかもあるように見せる脳の錯覚を利用したまさに仮想の現実です。
VR技術によって時代もどんどん変わり、ゲームなども今までは単に画面の奥のプレイヤーとして「参加する」というものから
自分自身がまさに主人公として「体験する」ように変化してきています。
アメリカではこの夏、東京ドーム級の大きさで全身で体感する施設型VRアトラクションがオープンするようです。
冒頭に紹介した番組の中でも紹介されていましたが、このバーチャルリアリティーというのは、大きく3つのポイントでの技術の進化に裏付けられて実現しているようですね。
技術の進化によって、一般社会にサービスとして提供できるまで追いついてきたタイミングがまさに2016年でVR元年と言われる所以でしょう。
VRで現実感を与える3つのポイント
①視野の広さ
VR体験するには、ヘッドマウントディスプレイをつけるわけですが、どの方向を見ても切れ目のない映像が続いています。
この視野の広さが自分の体が動いているという認識をさせ、映像が動くのではなく自分が動くという錯覚を脳が起こす仕組みになっているようです。
②瞬時の映像反応
これは映像技術の進化によって実現されていますね。人間の視点は瞬時にコロコロ変わりますが、その瞬時の変化に対応して、映像そのものも画像変換させる技術。
そして、この変化スピードが0.02秒を切ることで人間は違和感を感じず現実だと錯覚を引き起こすようです。
③双方向性
VR空間の中の様々なキャラクターや環境とコミュニケーションなどを含めて自分自身と相互作用することで、より現実感を引き起こす結果となるようです。
これらのように、バーチャルリアリティーは脳科学に裏付けされた脳の錯覚を利用したテクノロジーだということがよくわかります。
逆に言えば、人間の脳が完璧ではなく、いろんなものを省略する脳の認識があるということが言えます。
医療の分野や訓練・教育などにはいい影響をもたらすと言われるバーチャルリアリティーではありますが、
一方でアダルト映像や殺戮ゲームなどの残虐性を持つものなど過度の娯楽は危惧されていたりもします。
様々なコンテンツも増えていき、どんどん使い勝手は良くなっていくのは間違いのないことだとおもいます。
しかし、バーチャルリアリティーと現実を混同してしまうという危険性や、現実に対すして虚無主義になったり、コンテンツを提供する人たちがどんなコンテンツを提供するのかというのも非常に大きな問題になってくるでしょう。
結局は、技術や道具や使い方次第とも言えます。
まとめると、
人間が観察・観測するために必要な要素3つ
・人間という主体(観察する側)
・観察する対象(観察される側)
・観察するための背景
これらは、NR1Dayセミナーでも詳しくお伝えしていますが、脳の錯覚の仕組みや認識の癖というものをしっかり理解した上で、バーチャルリアリティーを使うということは非常に重要です。
そうでないと単に娯楽としてのみ利用するだけに留まる可能性もありますし、心がテクノロジーに支配される可能性も十分考えられます。
ですので、この認識というものをマスターすることで、普段の人間関係の変化や生き方の変化は当然の事、VR技術に支配されない人間を育成することができるとおもっています。
改めて脳の認識機能を補う新しいメタ認識能力と人間そのものの変化が必要な時代に突入しているなと強く感じています。
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