プログラミング教育の実態と日本他各国の比較
オバマ大統領が言った言葉。
「全ての国民に学んで欲しい言語がプログラミング言語」
というように、そこまでプログラミング言語を学んで欲しい背景には一体何があるのでしょうか。
プログラミングによって発達する能力
私自身、大学時代は理工学部の情報科学科というところで4年間プログラミング言語やプログラミングを学びました。
そこから来る実体験として個人的に思うところは、
・論理的思考能力の発達
・問題発見、問題解決能力の発達
この2つが大きな要素だと感じます。
プログラミングとはシンプルに言えばInputデータがあって、そのデータをどんな形で編集し、最後にOutputするのかという一連のサイクルをプログラミング言語によって記述します。
当然、どんな論理展開でデータを加工し、蓄積するのかを考えるわけです。
いかに効率的に早くデータ処理するのかといった思考も働きます。
また、プログラミングをしている時に絶対立ちふさがる壁というのがバグというもの。
(※バグというのは、プログラムを実行した時に出るエラーでプログラムが正しく起動しないということです)
バグ修正を一つ一つしながらプログラムを完成させていくのですが、その上でプログラムの実行順序ごとにトラブルシューティングをしていくまさに問題発見、および問題解決能力が試されるわけです。
あげれば色々あると思いますが、プログラミング教育は人の持つ能力の発達に活かされるものだと感じますね。
プログラミングによる社会への影響
人工知能、IoT、ロボット、など様々なテクノロジーが飛躍的に進化してきていますが、その裏で動いている処理というのは全てプログラミング技術です。
例えばソフトバンク社のペッパーが話す裏には、膨大なビッグデータとの連携や通信がありますし、どんな質問が来ればどんな答えを返すという因果も全てプログラミングによって成り立っています。
このことからもプログラミング技術を持った人材が増えれば増えるほど、それらのテクノロジーはさらに進化したり活用応用範囲が広がっていくことにも繋がりますし、これからの社会の求められるスキルというのは納得です。
プログラミング教育の各国の戦略
ここで改めて考えたいのが、どのくらいプログラミング教育に国、民間、企業などが力を入れているのかということを比較してみたいと思います。
▼参考になる記事があったので引用しますね。
この記事からもわかることですが、文部科学省は2020年から小学校での「プログラミング教育の必修化」を検討すると発表しています。
2020年という時期。検討するというニュアンス。
みなさんはどのように感じますか?
そして、各国の戦略の様子も紹介されていますが、
アメリカはオバマ大統領自らがプログラミング言語を学んで欲しいという言葉を発することからわかるように国をあげて動いています。
また、Googleなどの大手IT企業がおもちゃを使ってプログラミングの概念を習得できるようなものを開発したというニュースが最近あったりと、力を注いでいるのがわかります。
イギリスでは教師を対象にするプログラミングの教育訓練を開始すると発表ということですし、
フィンランドでは2016年から小学校でプログラミングが必修科目になるということです。
国レベルで様々な施策を打っている現状ですが、この数年で一体どの国が世界をリードしていくようになっていくでしょうか。
日本がやるべき戦略とは?
改めて、日本がやるべき戦略。
これについても考えてみたいと思います。
私自身、同じ土俵で考えるのがそもそもナンセンスなのではないかと考える人間です。
特にITの分野に関しては中国・アメリカのような民間レベルで国の国家予算を超えるような資金を持っている企業に太刀打ちできるわけはありません。
Google、Amazon、Facebookなどの企業が技術を持った会社や人材を囲い込み、どんどん発展していく中で、日本の対応スピードは決して早いものではないと感じています。
同じ土俵での勝負はそれなりに進めるは進めるにして、
全く違う土俵での勝負というのはどういったものが考えられるでしょうか。
ここでは、文章で細かく伝えることができませんが、
方向性として日本が勝負するべき土俵は"教育産業"だと思っています。
人工知能やロボットにプログラミングをするのは人間です。
プログラミング技術そのものを学ぶこと以外に人間そのものを変化させ、そしてクリエイティブやアイデアを創造し続けることができるような新教育・人材作り。
"人づくり戦略"こそ、日本が力を入れるべきものだと考えています。
人類がまだ開発・開拓していない意識・無意識、潜在意識といった領域こそ
日本が最優先で力を入れて取り組むべきことではないでしょうか。
いずれ、なぜ日本なのかということも整理してみたいと思いますが、
虎が海では魚に勝てないように、それぞれ力を発揮するべき土俵があります。
日本の土俵は一体どこでしょうか?
時代に合わせた生き方ではなく、時代をリードするチャレンジをしていきたいと思います。
▼HITOTSU学公開講座のお知らせ
「ソフトウェア戦争を勝ち抜く日本の"人づくり"戦略」